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繋がる世界 桜田花音 10,世界樹(完)

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光に包まれた理亜羅に待っていたものは……

10,世界樹
気が付くと理亜羅は天まで届きそうな大きな樹の下にいた。
しかしこの樹は少し枯れている部分があることが分かった。
《理亜羅》
声が聞こえたので理亜羅はあたりを見回した。
しかし誰もいなかった。
《私です。あなたの近くにいます。》
理亜羅は上を見た。
近くにいると言ったら世界樹しかない。
「世界樹?」
理亜羅はそれしかないと思って言った。
《ええ。》
声、いや世界樹は肯定した。
「私、どうしてここに?」
《あなたの仲間を救いたいという気持ちがあなたをここに呼び寄せたのです。ここは強い意志をもつ人間しか入れない場所ですから。あの頂上に生えている木がここへの入り口だったのですよ。》
「私の気持ち?」
《ええ。みんなの力になりたい。その気持ちが何より大事なのです。それはすごいプラスのエネルギーですから》
「プラスのエネルギー・・・。」
理亜羅は呟いた。
《今、このムーアはルシュールのゆがんだ野望のせいで危機に陥っています。あなたもリムから聞きましたね?四つの大陸に起きている異変を》
「ええ。でもこの西の大陸が一番被害が少ないような気がします。」
《それはそうでしょう。西の大陸は一番私の力が及びやすいですから。でも私の力は弱ってしまいこの西の大陸までしか力が及ばないのです。でも少しだけ力が及ばず異変が生じてしまいました。》
「私、どうすればいいんですか?」
理亜羅は訊いた。
《あなたが祈りを込めて下さい。あなたは私があなたが生まれる前に力を与えた存在、だから》
「どういうこと?」
《理想だと思ったのです。あなたはこのムーアの人間とシャーンの人間との間にできた子。二つの世界を結びつける存在。そんなあなたが力を持ったら凄まじい力を発揮すると思ったのです。だからあなたが母親の胎内に宿った時に母親の夢に現れてあなたに力を与えたのです。》
「そうなの?母様はこのことは?」
《覚えていません。私が忘れさせました。聖なる光の力を持つもの以外の人間との接触はあまり好ましくないからです。》
「そう・・・。」
理亜羅はそう呟くしかなかった。
《さあ、私と意識をシンクロさせてみんなを救いたいと願ってください》
「分かった。」
理亜羅は目を閉じて世界樹の幹に腕を回した。
そうするとより世界樹を感じることができるからだ。
しばらくするとムーアの景色が見えてきた。
サースフィールドでジョンが父に会っている姿やギルガルド伯爵がカルマルド帝国と密通していることがばれてうろたえている姿、由羅や亜理がカルマルド軍と戦っている姿、頂上でルシュールが倒れている姿が見えた。
これが世界樹が見ている光景なのだろう。
《どうやらシンクロできたようですね。さあ、仲間を護りたいと願ってください。》
(みんなを、このムーアを護りたい!)
理亜羅は亜理や由羅、ウィルやアーサーや旅で出会った人たちを思いながら願った。
すると理亜羅の体から光が出て世界樹へと吸い込まれていき始めた。
理亜羅から出ていた光が全部吸い込まれると世界樹の枯れていた部分が元に戻っていった。
《ありがとう、理亜羅。これでムーアは元通りになります》
世界樹はお礼を言った。
「よかった・・・」
理亜羅はそう呟くと意識を失ったのだった。

*       *

「あれは何?」
由羅は頂上に生えている大きな木が光っているのを見た。
「おそらく理亜羅だろうな。」
「亜理の言う通りだと思うわ。あそこが世界樹への入り口なんだと思うわ。」
アリスは自分の推察を言った。
「リアラは無事なのか?」
アーサーが心配そうに言った。
「大丈夫。こっちに戻ってくるって信じましょう。」
「そうですね。アリスさん」
「あ!光がおさまったわ!」
「行って見よう!」
アーサーはそう言って頂上へと駆け出して言った。
由羅もそのあとを追った。
「おい、待て!二人とも!」
駆け出してしまった二人に向かって亜理は叫んだ。
「さっきの光で帝国軍の兵士たちは倒れてしまったわ。もう大丈夫よ。後を追いましょう」
「分かった。」
亜理は頷いた。
やがて頂上にたどりついた由羅たちは気絶している理亜羅を発見することになったのだった。

*        *

「・・・ん」
理亜羅は目を開けた。
理亜羅は見慣れない部屋にいた。
「ここは?」
そう言いながら起き上ってあたりを見回した。
「サースフィールドの宮殿ですよ。」
「ウィル?」
「覚えていませんか?あなたはルミ山の頂上で倒れていたんですよ。」
理亜羅はそれではっきりと思い出した。
たしか自分は世界樹に力を使って・・・そこから記憶がないのだ。
なるほど、倒れたのか。
「そうですか・・・。」
理亜羅は納得した。
「理亜羅!心配したんだから!」
「由羅・・・。」
「全部終わってよかったな」
「亜理さん・・・」
「これで君も楽になれるね」
「そうね」
アーサーの言葉に理亜羅は多いに頷いたのだった。
理亜羅は二、三日をベッドの上で過ごすことになった。
力を大量に使ったため体を休めないといけないからだった。
でも理亜羅は退屈しなかった。
ピーターやエディをはじめとするメンバーがお見舞いに来てくれたからだった。
それに理亜羅が療養している間にいくつか事件があった。
まず、ギルガルド伯爵がカルマルド帝国と通じていることがばれ、彼の家は没落してしまったこと。おかげで第三王妃の力も落ちた。
それとカルマルド帝国は生物兵器をつくっていることが明るみに出てその責任ととって皇帝は退位させられてしまったこと。新皇帝はイヴァンになったことなどが起こった。
「明日、父上があなたに会いたいそうですよ。」
理亜羅はお見舞いに来てくれたアルフレッドからそう言われた。
アルフレッドは理亜羅の二番目の兄だ。療養初日に初めて会ったときからいろいろ見舞いの品を持ってきてくれ可愛がってくれる。
「アルフ兄様。それ本当?」
「アルフレッド兄上の言う通りですよ。僕もそう聞きましたもの」
アルベルトがそう言う。彼は理亜羅の弟だ。可愛くて仕方がない。
「アルまでそう言うってことは本当なのね」
「ええ。」
「分かったわ」
理亜羅は頷いた。
「それにしてもリアラは良い子だな」
「全くです。あの生意気な妹たちに比べたらいい子ですよ。」
「リアラ姉上は優しいから好きです」
ジョンの意見にアルフレッドとアルベルトは頷いた。
「なんか第二王妃に性格が似ているよな。」
「ええ。すごくよく似ています」
理亜羅は兄二人に母に似ていると言われてうれしくなってにこにことしていたのだった。
そしてそれから二日後・・・。
理亜羅はクリーム色のドレスを着て重厚なドアの前で緊張していた。
このドアを開けると父がいるのだ。
「よしっ!」
理亜羅は気合を入れるとドアを開けた。
「リアラだね?」
金色の髪に己と同じ青い瞳を持つ男性が言った。
「父様?」
「ああ、そうだよ。リアラ。本当に理亜に似ている。」
そう言って父親のケイスは目を細めた。
「よく言われます。」
「君の活躍は聞いているよ。本当によくやってくれたね。ジョンたちから性格も母親そっくりだと聞いているし。ずっと探していたから会えてうれしいよ。」
「私も父様にあえてうれしいです。」
「そう・・・。よかった。では理亜羅のことを話しておくれ。」
そう言われて理亜羅は椅子に座って自分のことを話したのだった。
話し終えると父に会ったら聞きたかったことを理亜羅は訊いた。
「一つ聞きたいことがあります。あなたにとって母様はどんな人でしたか?」
「誰よりも愛しい人で僕に光を与えてくれた人」
「本当に母様を愛していたんですね。」
「当たり前だとも」
「それを聞けて良かった。」
理亜羅はそれを聞いて父が母を本当に愛していることが分かってうれしかった。
「で、これからどうするんだね?」
「一度シャーンに帰ります。でも、また戻ってきます。それでいいですよね?」
「いいとも。おまえ行きたい道を行くがいい。そしていつでも戻っておいで。おまえの故郷はここなのだから」
「ありがとう。父様」
理亜羅は微笑んだ。
父が自分の選択を認めてくれたのがうれしかった。
「どういたしまして。僕は君を誇りに思うよ」
ケイスはそう言った。
「そう言ってもらえてよかった。では失礼します」
理亜羅はそう言ってケイスの部屋を出た。
「リアラ。ここにいたんだ」
父の部屋を出て城のテラスにいた理亜羅にアーサーが声をかけた。
「これからどうするの?」
アーサーは気になっていたことを訊いた。
「中学を卒業するまでシャーンにいるつもり。そしてムーアに戻ってくるの。」
「そっか・・・。君って本当にムーアもシャーンも好きなんだね。」
「もちろんよ!だってどちらも私の故郷だもの。」
そう言って笑った理亜羅の顔は輝いていたのだった。

                           おわり



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