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繋がる世界 桜田花音 8,カルマルド帝国

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とうとうカルマルド帝国に捕まってしまった理亜羅たち。どうなる……!?

8,カルマルド帝国
理亜羅は見慣れない部屋で目を覚ました。
「ここは・・・?」
理亜羅はあたりを見回した。すごく豪華な部屋だった。
「お目覚めの様ね。リアラ姫」
「あなたは・・・」
理亜羅は身構えた。
やってきたのは特殊任務部隊のアンナだったのだ。
「私をどうするつもり?」
「あなたにはこのカルマルド帝国の世界征服に役だってもらうわ。二、三日したら準備ができるから協力してもらえるとうれしいわ」
「誰があなたたちなんかに・・・!」
理亜羅の言葉にアンナは薄く笑った。
「自分の立場を忘れてもらっては困るわ。それにこっちには人質がいることを忘れないでね」
「・・・!」
理亜羅は目を見開いた。人質とは亜理たちのことに違いない。
「それじゃあおとなしくしててね」
アンナはそれだけ言って部屋を出て行った。
「どうしよう・・・」
理亜羅は自分の今の状況に困って考え込んでしまった。
自分が脱出すれば亜理たちが殺されてしまうだろう。
それだけは避けなくてはいけない。
「亜理さん、由羅、ウィル・・・アーサー・・・」
理亜羅は仲間の名前を呟いたのだった。
「みんな無事かな・・・」
理亜羅はぼんやりと仲間の安否を心配したのだった。

*         *

「はあ・・・。まさか不覚を取ってしまうとはね・・・」
ウィルがため息をついた。
ウィルたちは地下の牢屋にいたのだった。
「あたしたちは理亜羅への人質だろうね。」
「でしょうね・・・」
亜理の言葉にウィルは頷いた。
状況はまったくよくない。むしろ最悪だ。出ようにも理亜羅が気になって出られないし外には番兵がいる。
「理亜羅大丈夫かな・・・」
「理亜羅には危害を加えないとおもうよ。由羅。それにしてもどうして僕たちのことが分かったんだろう?」
「おそらく魔術師を使ったんでしょうね。カルマルド帝国にいるとは聞いていましたが・・・本当だったとはね」
アーサーの疑問にウィルが答えた。
「それにしてもどうするかな・・・」
牢屋に亜理の言葉がむなしく響いたのだった。

*      *

「兄様・・・」
カルマルド帝国の皇太子のイヴァンは廊下で呼びとめられて振り向いた。
自分のことを兄様と呼ぶのは一人しかいない。
「フィーナ」
そう従妹姫のフィーナだ。彼女はイヴァンのことを兄様と呼びしたっていた。
フィーナはイヴァンの叔父のマシューの娘だ。フィーナの父はカルマルド帝国の中でも穏健派として知られ、他国とも仲良くしようと努めていた。
しかしそれをよく思わないイヴァンの父にフィーナが五歳の時に殺されてしまった。
「伯父様はとうとう聖なる光の力を持つものをとらえたのね・・・」
「ああ。父上はどんな手を使っても彼女を従わせる気だ。」
「そんなのおかしいわ。無理やり従わせるなんて彼女が可哀そう。」
「俺だってそう思ってるさ」
イヴァンは苦々しげに言った。
「だが、父上の所業に俺は口出しできないんだ。子供だって理由で政治にも関わらせてくれない。」
「兄様はもう十八よ。十分政治にかかわれる年齢よ。それなのに子供だっていう理由でかかわらせてくれないなんて伯父様は兄様に政治にかかわってほしくないだけなのよ!」
「それは分かってるさ・・・」
イヴァンは父が己を疎ましがっていることをよく理解していた。己と同じ考えでなく弟と同じ考えを持つイヴァンを。だからこそ政治にかかわってほしくないのだろう。
二人はしばらく黙った。
やがてフィーナは何事かを決意したらしい。
「兄様」
「なんだいフィーナ」
「あのね・・・」
フィーナはそう言って何事かをイヴァンに耳打ちをした。
「分かった。そうしよう。父上の企図を挫くにはそれしかないな」
イヴァンは従妹の提案に頷いた。
「ありがとう兄様。じゃあ、行きましょう。」
フィーナに促され二人は鍵が保管してある部屋に向かった。
「二人とも何をしているんですか?」
鍵のある部屋に入った途端声をかけられた。
「アラン・・・。ミランにマラン・・・」
フィーナは真っ青になった。
声をかけたのは情報部のアランとミランとマランだったのだ。
後一歩だったのに!
「もしかしてリアラ姫を逃がそうとしていたのではありませんか?」
アランの言葉にイヴァンとフィーナは焦った。
「ええと、その・・・」
うまく言葉が告げられないのをイヴァンはもどかしく思った。
その途端アランがふっと笑った。
「リアラ姫を逃すのに我々も協力しましょう」
「え?」
「は?」
二人は面食らった。
「実は我々はサースフィールドのスパイなんですよ」
「なんだって!?」
知らされた事実にイヴァンは驚いた。
「ミランが言っていることは本当なの?」
「ええ。我々はカルマルド帝国が生物兵器をつくっているという証拠をつかむためにこの国へ入り込みましたから」
マランがあっさりと答えた。
「それは・・・」
フィーナはうつむいた。生物兵器をつくっているのは事実だったからだ。
「我々はファイルを持ち出し帝国の非道さを世に知らしめてやります。この事実が明るみに出たら皇帝は退位せざるを得ないでしょう。そうなったらあなたが皇帝になってください。イヴァン様。あなたならいい皇帝になれるでしょう」
「どうしてそんなことを教えてくれるんだ?」
アランの言葉にイヴァンは不思議に思った。皇太子に自分がスパイだということを言うやつは普通いない。
「あなたは言いませんよ。そう確信できます。さあ、リアラ姫とウィルたちを逃がしてください。我々ももうすぐこの帝国を出ますから」
ミランはそう言って牢屋の鍵と理亜羅の部屋の鍵を渡した。
「ありがとう、アラン、ミラン、マラン。」
「ありがとう」
二人はお礼を言って部屋を出て行った。
「さて、生物兵器のファイルを持ち出して帝国の非道さを世に知らしめてやりましょう」
「ええ。これで皇帝は退位せざるを得なくなるでしょう」
「行きましょう。アラン、ミラン」
そう言って三人は科学研究室へと向かったのだった。

*          *

「はあ・・・」
理亜羅は部屋でため息をついた。
彼女の聖なる力は本人に危機が迫ったときか強い祈りを込めないと使えないのだ。
これはリム婆さんが理亜羅だけに話してくれたことだ。
「リアラ姫・・・?」
ドアの外から声がしたので理亜羅は姿勢を正した。
(誰だろう?あのアンナって女やサレナっていう女の声でもない・・・。知らない声だ・・・)
理亜羅は聞き覚えのない声を不思議に思った。
「どうぞ」
理亜羅が声をかけると中に入ってきた。
太陽の光を集めたような金色の髪に青い空のような瞳を持つ少女だった。
「私の名前はフィーナ。カルマルド帝国の皇帝ルシュールの姪です。」
「理亜羅です。よろしく。フィーナ姫」
悪い人ではないみたいなので理亜羅は緊張を解いて挨拶をした。
「フィーナ姫はどうしてここに来たんですか?」
「あなたを逃がしにきたのです」
「逃がしに・・・?皇帝の姪のあなたが?どうしてですか?」
理亜羅は混乱した。皇帝の姪の彼女が理亜羅を逃がすメリットはあるのだろうか。
「伯父を止めたいからです。伯父は世界征服という妄執に取りつかれている。私は様々な国があるからこそこの世界はより良いものになっているのだと思います。それに生物兵器で他国に大惨事を起こしてまで領土を得ようとは思いません。何度も伯父にそのことを言ったのですが全く聞いてはくれませんでした。だからあなたを逃がして伯父の企図を挫こうと思ったのです。」
「分かりました。でも私が逃げたら亜理さんたちが・・・」
理亜羅は自分が逃げたら亜理たちが危険な目に合うと思った。
「大丈夫。私の従兄が逃がそうとしてくれています。それに二、三日はばれないように術をかけますから。だから早く逃げて下さい」
「どうやって?」
「こちらへ」
フィーナはそう言うと理亜羅の手を引いて部屋から出た。
部屋から出ると部屋の前の番人が寝ていた。
「魔術の心得が少しあるので眠らせました。」
不思議に思った理亜羅の気持ちを読み取ったのかフィーナが言った。
そしてある壁の所に来ると強く押した。
すると隠し通路が現れた。
「これは・・・」
「これは城門の外へと続いている隠し通路です。これを使って逃げなさい。」
「ありがとう、フィーナ姫」
「気をつけて下さい。リアラ姫」
フィーナの声を背にして理亜羅は隠し通路に飛び込んだのだった。

*       *

「あなたがウィリアム・ルーカス?そしてそこにいるのが宮野 亜理?」
「あなたは?」
ウィルは目の前に現れた金髪の青年に怪訝な顔を向けた。
「俺はイヴァン・カルマルド。」
「ではカルマルド帝国の皇太子・・・」
「その通り。さすがウィリアム・ルーカスだな。なんでも分かるってか」
「で、あんた何しに来たんだ?」
亜理の最もな問い。
「おまえたちを逃がそうと思って」
「帝国の皇太子がどうして僕たちを逃がしてくれるんだ?おかしいじゃないか!」
アーサーが叫んだ。
「ありえないはなしではありません。たしか帝国の皇太子は父親である皇帝とすごく仲が悪いと聞いたことがあります。父親の領土拡大政策に反発しているとか」
「その通りだよ。父上の計画を挫きたいんだ。だから従妹のフィーナがリアラ姫を逃がす手はずになっている。リアラ姫だけ逃がしてもあんたたちが殺される。だからその両方を逃がした方が安全だ。だから逃げろ」
「理亜羅は無事に逃げたのね?」
「今ごろフィーナが逃がしているんじゃないか?」
「そう・・・」
イヴァンの答えに由羅はほっとした顔をした。
「ではどうやって逃げるのですか?」
それには答えずにイヴァンは牢屋の鍵を開けた。
そして中に入ると壁を強く押した。
すると煉瓦が外れ大人一人が通るほどの穴ができた。
「城の外につながっているはずだ。これは昔こっそりと牢に入れられた政敵を暗殺するために作られた穴だから」
「ありがとう。」
由羅はお礼を言うと真っ先に穴に入りこんだ。
「礼を言うよ」
「ありがとう。」
「お礼を言います。皇太子。無事でいて下さいね」
残りの三人もお礼を言うと穴に入りこんだ。
「気をつけてな」
イヴァンはそう言うと何事かを呟いた。
するとウィルたちにそっくりな人間が現れた。
これは身代わり人形だ。これでしばらくは四人がいなくなったことに気付かれないだろう。
こうしてカルマルド帝国から理亜羅たちは逃げ出したのだった。

*       *

理亜羅は人ごみの中をくぐりカルマルド帝国の首都・トーアを後にすることができた。
「大丈夫ですか?」
そう声をかけてくるのはカルマルド帝国でスパイをしていたアランだ。
理亜羅はトーアでアランたち三人に声をかけられたときは警戒したが、話を聞いてみると彼らはサースフィールドから送り込まれた生物兵器に関して探るスパイであり理亜羅の母の友人であることが分かった。彼らは生物兵器に関するファイルを持ち出しサースフィールドへ向かう途中だったらしい、そして理亜羅の脱走をフィーナ姫から聞き手伝いたいと思ったらしい。
だから彼らが同行を申し出たとき快く承知したのだ。
「大丈夫です。はやくルミ山に行かないと・・・」
「ルミ山に行くのには早くても十日かかりますよ」
「十日・・・」
ミランの言葉に理亜羅は絶句した。
「馬だともっと早いですけどね。そういえば、ジョン王子がマーメシアの首都・トロイトに滞在していたな。助力を申し出るか」
「ジョン王子?」
「ああ。あなたの一番上のお兄様ですよ。」
ジョン王子が誰なのか分からなかった理亜羅にマランが教えてくれた。
「お兄様・・・」
理亜羅はあったことの無い兄に会いたいと思った。
「では、ジョン王子の所にいきますか?あなたなら快く力を貸してくれるでしょう」
「分かりました。そうして下さい。」
アランの言葉に理亜羅は頷いた。
「では、クリシャに一晩泊まってからマーメシア共和国に入りましょう」
そう言って四人はクリシャに行くことになったのだった。

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