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繋がる世界 桜田花音 4,ムーア

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異世界・ムーアにやってきた理亜羅は……

4,ムーア
理亜羅は見慣れない森の中にいた。
「ここはどこ?」
「アルタライト皇国のハイデンベルクという村の近くにあるハイデンベルクの森です。ここも繋がりの森と同じように異世界とつながっている場所なんですよ」
ウィルの説明に理亜羅はやっとムーアに来たということを納得した。
「ここがムーア・・・」
「なんか私たちの世界とは全然違う・・・」
理亜羅と由羅は異世界に来たということを実感してあたりを見回しながら言った。
「たしかにムーアはシャーンとは全然違うな」
亜理も理亜羅たちの意見に頷いた。
「さあ、日も暮れたのでハイデンベルクの宿泊所に泊まりましょう。ここからクリサス村は遠いので・・・」
ウィルはそう言ってハイデンベルク村へ続く小道へと歩いていった。
理亜羅たちもあとに続いた。
「そういえばウィル。どうしてローブで顔を隠しているんですか?」
途中でウィルがローブを頭からすっぽりとかぶったのに疑問を覚えて理亜羅は訊いた。由羅も疑問に思ったのかウィルを凝視している。
「私は十四年前から行方不明ということになっているのです。私は顔を知られていることが多いので騒がれないように顔を隠しているのです。」
「行方不明だったんですか・・・!」
理亜羅はウィルが行方不明だということに驚いた。
「そういえばウィルさんはサースフィールド一の剣の使い手だって黒服の奴ら言っていましたものね」
由羅の言葉に理亜羅はそう言えばそんなことを言っていたなと思い出した。
「それは奴らの過剰表現というものですよ。実際私より強い人間はムーアにはいっぱいいますし、サースフィールドにももしかしたら私より強い人はたくさんいるかもしれません」
「相変わらずウィルは謙遜しすぎ。だいたいカルマルド帝国の特殊任務部隊をあっさりと倒せることからして相当強いぜ。特殊任務部隊も強いからな」
「強いんですね!」
「すごすぎです!」
理亜羅と由羅は尊敬の目をウィルに向けた。
「ゴホン。そろそろ宿に着きますよ」
ウィルはごまかすように咳払いすると道の向こうを示した。
森を抜けたすぐそばに一軒の家が建っているのが見える。あそこが今夜の宿なのだろう。
「こんばんは。宿泊をお願いします。」
ウィルは宿の中に入ると中年の女の人に声をかけた。
「あいよ。これが部屋の鍵だよ。」
女の人はウィルをちらりと見ただけで何も言わずに鍵を渡した。
ウィルは例を言って部屋の中に入っていった。
理亜羅もウィルの後に部屋に入った。
部屋の中は狭くベッド四つと机しかない。だが泊まるのには十分だろう。
「そういえばウィルさん怪しまれませんでしたね」
「ん?」
由羅の言葉にウィルは首を傾げる。彼はもうローブを取って顔を隠していなかった。
「だってウィルさんの恰好。すごく顔が見えないからすごく怪しい人みたいに思えて・・・。なにか言われるんじゃないかと思ったんです」
「ムーアでは魔術師はローブを頭からすっぽりとかぶって顔を隠しているので別に怪しまれることはありませんよ。魔術師とでも勘違いされたでしょう。」
「ムーアには魔術師は少なくないしな」
亜理が補足するように言った。
「へえ~。そうなんですか」
理亜羅は感心した。ウィルはこのことを知っていたからローブで顔を隠したのだ。
「さて。明日は早いですよ。夕飯を食べて早く寝ましょう」
「それが良いな。」
亜理はそう言ってシャーンから持ってきたおにぎりを渡した。
「ほら。」
「ありがとうございます。」
「ありがとうございます。亜理さん」
理亜羅と亜理はお礼を言った。
四人はむしゃむしゃとおにぎりを食べる。おにぎりを食べてお腹いっぱいになった理亜羅たちはベッドに入ってそのまま寝息を立てたのだった。
「リアラ姫。起きてください。」
「う、う~ん。」
理亜羅は眠い目をこすりながらウィルの言葉に従って起き上がった。由羅も欠伸をしながら起き上っていた。
「もう起きる時間ですか?」
「はい。今から出れば夕方にはクリサス村につくと思います。」
「クリサス村までは交通機関は通ってないんだ。歩いて行くしかないんだ。」
「不便なんですね~」
「まあな。何しろ山の中にある村だし」
理亜羅の言葉に亜理は頷いた。
「「山の中!?」」
理亜羅と由羅は驚いた。まさかそんなところに村があるとは思わなかったのだ。
「まあ驚くわな。さあ。早く仕度しないと今日中につけないぞ。」
亜理の言葉に急かされて二人は慌てて仕度をし始めたのだった。
三〇分後に理亜羅たちはハイデンベルク村を出た。
「リアンシュタインという大きな町で買い物をしましょう。この格好だと山を登るのには不便ですし」
ウィルに言われて理亜羅は自分の恰好を見た。彼女はスカートだったしブーツもはいていた。確かに山登りには向いていない。
「リアンシュタインには昼ごろ着けると思う。」
「詳しいんですね。亜理さん。」
理亜羅は亜理がムーアに詳しいことに今更だが驚いた。
「まあな。ムーアを六か月くらい最初に来た時に冒険したし、そのあと理亜がこっちに結婚するためにやってきたとき一緒に来て二年くらいここに住んでいたんだ。だから詳しいのさ」
「へえ~。亜理さんってこっちに住んでいたことがあるんですか!」
由羅はびっくりしたようだった。
理亜羅も驚いた。まさか住んでいたことがあるとは思わなかったのだ。
「昔の話さ。」
亜理はそう言って肩をすくめた。
リアンシュタインには亜理の言った通り昼ごろ着いた。
さっそく理亜羅たちは洋装店に行った。山登りの服装も売っている店だ。
「お客さんたちどこへ行くんだい?」
服を見繕っていると店員の男の人が訊いた。
「ああ。クリサス村に行くんですよ。」
「クリサス村・・・?ああ。サースフィールド王国へ行くんだね。ルイド山は結構険しいって言うからこの服をおすすめするよ。」
ウィルの言葉に店員は動きやすそうでいかにも山登りというような恰好を進めた。
「じゃあそれで。あと靴も買う。」
亜理はそう言ってトレッキングシューズをカウンターにドンと置いた。
「あいよ。そう言えば最近帝国が怪しい動きをしているからお客さんたち気をつけて」
「怪しい動きとは?」
ウィルは帝国という言葉に反応して訊いた。
「なんかサースフィールド王国やここアルタイト王国に帝国の軍の奴らがうろちょろしているらしいんだよ。帝国の奴らがここまでやってくるなんてここ数十年なかったことだしなんかきみが悪いよな。」
「ご忠告ありがとうございます。十分気をつけたいと思います。」
ウィルが店員の言葉に頭を下げて言った。
「気をつけてな」
店員の忠告を受けながら理亜羅たちは店を出た。
「帝国のやつらここまで来ているんですね」
由羅が不安げに言った。
「おそらくムーア全域に兵を派遣しているのでしょう。まあムーアに来るかもしれないと思って兵を使って見張らせているだけでしょう」
「じゃあ、私たちの居場所はばれていないんですね?ウィル」
「そう思って間違いないでしょう。ただ、ばれる可能性もあるという思いをいつも持っていて下さい。」
ウィルの言葉に理亜羅は頷いた。気を引き締めないと捕まってしまうのだ。
「町を出てしばらく歩けば川が見えるぞ。そこがサースフィールドとアルタイトの国境だ。」
亜理が言った。
理亜羅は亜理の言葉を聞きながら町の中を見回した。すごく活気づいている町だと分かる。売り子の声が威勢よく聞こえる。
理亜羅は道路で売っている飴が気になった。赤と白の飴で星形をしていた。屋台からぶら下がっている。
あれはなんだろう?
「ティアンモですよ。アルタイト王国の名物です。」
ウィルが理亜羅の視線の先に気付いたのか言った。
「シャーンと同じものも売っていれば全然違うものも売っているんですね」
「まあ違う世界同士だからな。違うものを売っていて当然というわけだな」
「たしかにそうですよね・・・」
亜理の言葉に理亜羅は納得した。シャーンとムーアは世界が違うのだから違うものを売っていて当然というわけだ。
「あ、見えてきましたね。」
町を出て五分ほど歩いたところでサースフィールドとアルタイトの国境である川が見えた。
そんなに大きな川じゃないらしく赤い橋が架かっているだけだった。
理亜羅たちは橋を渡った。
「もうここからサースフィールドなんですね」
「そうだよ。あんたが生まれた国だ」
「私の故郷・・・」
理亜羅は亜理の言葉にここが自分が生まれた国だということに思い至った。
なんだかへんな感じがした。
故郷だと言われてもピンとこない。
まったくここのことを知らないからかもしれない。
一同はしばらく無言で歩き続けた。
「帽子を深くかぶって顔を見られないようにしてください。」
もうすぐルイド山につくというところで突然ウィルがそう言った。
「え?」
理亜羅は戸惑った。何でウィルがそう言いだすのか分からなかったからだ。
「あの大きな木の所に黒い軍服を着た男二人が見えるでしょう?彼らはカルマルド帝国の近衛軍の者です。」
ウィルの言葉に理亜羅は息を飲んだ。カルマルド帝国の者がここにもいるのだ。
「大丈夫だ。顔を見られなければ平気だ。逆におどおどしていれば怪しまれる。」
「分かりました。」
理亜羅は亜理の言葉に頷いた。
亜理はサングラスをかけポニーテールを帽子の中にしまっている。顔が知られている可能性を考慮しているからだ。
理亜羅も亜理を見習って顔が分からないようにした。帽子を深くかぶりなるべく普通に見られるようにして歩いたのだ。
男たちの所を理亜羅たちは通った。男たちは自分たちのおしゃべりに夢中でこっちに気付いていないようだった。
理亜羅たちは怪しまれずに男たちのそばを通り過ぎることに成功した。
「気づかれなくってよかった・・・」
「どうなるかと思ったよ。」
ルイド山の麓について理亜羅と由羅はそろってほっと息をついた。
「そんなに賢い連中じゃなかったみたいですね。人を探しているんだったら行き交う人をチェックするはずです。」
「まあな。だがおかげでこっちは助かった。」
「ですね。でも次もこうだという保証はありません」
「気をつけていく必要があるな」
ウィルの言葉に亜理は頷いた。
「さあ、ルイド山を登りましょう」
ウィルはそう言って山へと続く小道を歩いて行ったのだった。

        *       *

理亜羅たちが山を登り始めた頃、ムーアのハイデンベルク村。
「なあ、本当にリアラ姫はこの村に滞在したと思うっすか?」
ギルが村を歩きながらアンナに訊く。
「ええ。ヨハンとサレナによれば奴らの家はもぬけの殻らしいわ。奴らが土地勘のない土地に逃げるとは思えない。あると言えばムーアだけよ。それに奴らは世界の揺らぎが出るという夕方にここに来たに違いないわ。このハイデンベルク村の森は唯一の異界との入口。時間も遅かっただろうから奴らはこの村に滞在したに違いないのよ」
「なるほど。さすがアンナっすね」
「ほら、さっさと行くわよ」
アンナはギルのほめ言葉に頬を染めると足を速めたのだった。
アンナとギルがその宿を見つけたのは彼らにとっては幸運だったが理亜羅たちにとっては不運だった。
「黒髪で青い瞳の少女が泊まったか?何でそんなことを知りたいんだね?」
宿の女の人が不審そうに訊いた。
「彼女は私たちの主人の友人の娘なんです。その友人は亡くなっておりまして・・・。主人は彼女の面倒を見たいと探しているんです。」
アンナが嘘をはいてもっともらしい理由を言った。
「そうだったのかい。黒髪で青い目の女の子ね。昨日泊まったよ」
「本当っすか!?」
ギルの目が輝く。
「ああ。ローブをかぶった男と赤毛の女と黒髪を二つに結わえた女の子と一緒に泊まったよ」
「彼女は今どこにいるんでしょうか?」
「彼女たちは今朝早い時間に出て行ったよ。ルアン村の方へ向かってたけどね」
宿の女の人の言葉に二人は内心でガッツポーズをとる。
「情報ありがとうございます。」
アンナはそう言ってコインを置いていった。
そのコインの量に宿の女の人は目を丸くした。二人はそれをよそに宿から出て行った。
「奴らはルイド村の方に向かった見たいっすね」
「ええ。きっとサースフィールドに向かったのよ」
「おそらく。サースフィールドは奴らの本拠地みたいなもんっすからね」
アンナの意見にギルは頷いた。
「ただ、厄介なことにウィリアム・ルーカスと宮野 亜理がリアラ姫のそばにいるらしいわ」
「それは厄介っすね」
二人の顔が深刻になっていく。
「なんとか裏をかければいいんだけどね。」
「とにかく悩むのはリーダーたちに連絡を取ってからでいいんじゃないんっすか」
「そうね。それが良いわ。」
アンナはそう言って笑った。
そして二人はハイデンベルク村から去っていったのだった。

*      *

「この山すごく険しい!!」
由羅が悲鳴を上げる。
理亜羅も同じく悲鳴をあげたい気分だった。
ルイド山はかなり険しかったのだ。
「標高は高くありませんがルイド山は標高が高く険しいことで有名ですからね。無理もないかもしれません」
知っていたなら先に言ってよ!と理亜羅は叫びだしたい気分だった。
「そろそろ休憩するか。」
「ぜひお願いします。」
「よかった~」
理亜羅と由羅は亜理の提案に一も二もなく賛成した。
理亜羅は足が痛かったからなおさら休憩はありがたかった。もしかしたら肉刺ができているかもなと思った。
「今のうちに水を飲んどいたほうがいいぞ。熱中症になっても困るからな」
亜理の言葉に従い理亜羅は素直に水を飲んだ。
「ねえ、ウィルさん。後どれくらいで着くの?」
「あと三〇分ほどで着きますよ。」
「あと三〇分も歩くの~!」
由羅が悲鳴を上げた。
「まあまあ。三〇分なんてあっという間ですよ。」
ウィルがなだめるように言った。
「さて、行くか。」
亜理がそう言って立ち上がった。
「分かりました。」
理亜羅も素直に立ち上がる。
そしてクリサス村へと四人は歩き始めたのだった。




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